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ロストワックスってどういうの?

彫金教室で学べる技法の1つ「ロストワックス」。
ロストワックスとはロウソクの塊のようなものです。
 
ワックスを削って製品と同じ形の型を作り、その型を石膏で覆い固め、火を当てると中のワックスだけ溶けてなくなります。
 
ワックスが溶けてなくなった場所には型どおりの空洞ができます。そこに金や銀などの溶かした金属を流し込む事によって作った型どおりのジュエリーを製作します。
 
おおぶりで動きの多いアクセサリー(スカルリングなど)を作るのに向いていて、現在販売されている多くのジュエリーはこのロストワックスで型を作っています。
 


ロストワックスの種類

ロストワックス
原型

左・ブロック状のロストワックス   右・ロストワックスを削って作った原型
 
上の写真左にあるように、ロストワックスには色違いで種類がいくつかあります。
 
主に使うのは青・緑・紫の3色です。
これらはそれぞれ硬さが違い、青→紫→緑 の順で硬くなっていき、作るジュエリーの形状や季節による温度差などで使い分けます。
 
基本的にブロック状のロストワックスを削る、つまり彫刻して原型を作っていきますが、他にも手で簡単に形状を変えられる非常にやわらかい板状のシートワックス(写真左ピンク)を使って造型したり、蜜蝋(ミツロウ)というすぐに溶けてしまうようなワックスを使いレースに染み込ませたりして造型することもあります。
 

キャスト(鋳造)

るつぼ

金属を溶かすためのるつぼ


キャスト

キャスト(鋳造)の工程


出来上がったロストワックス原型に溶けた金属を流し込むための道、「湯道」というものをくっつけます。
湯道のついたロストワックスを石膏で堅め、焼成すると湯道からロストワックスが溶けて流れ出し、石膏の中にロストワックスで作った通りの空洞ができます。
そこに湯道から溶けた金属を流し込むことで、原型と同じ形のジュエリーが出来上がります。
この工程のことを「キャスト(鋳造)」といいます。
 

ゴム型


左・ジュエリーを複製するためのゴム型   右・ゴム型を使い複製したリング
 
同じジュエリーをたくさんほしい時、パーツを大量に作りたい時など、前述の工程を何度も繰り返して作るのは手間と時間がかかります。
そんな時に便利なのがゴム型です。
 
ロストワックスなどで作った原型を、石膏ではなく液状のゴムに埋め込んで型どりし、固まったゴム型に切れ目をいれ、二つに割って原型を取り出します。
ふたたびゴム型を合わせ、そこに溶かしたワックスを流し込むと原型と同じものが複製されます。
このゴム型は何度でも使えますので、同じ要領でワックスを流し込んでやれば原型の複製がいくつも作れます。
その複製された原型をキャストすれば同じものがたくさん作れる、といった寸法です。
 
ただしひとつだけ注意点があります。
通常ゴム型を作って製品化すると、原型よりも10%前後縮小してしまいます。
そのため原型を作る際には仕上がりを考えて若干大きめに作るといいでしょう。
 

写真提供
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